マスジョ 展 「ハンカチーフ」
2009年11月18日(水)~12月6日(日) [ 会期終了 ]
【略歴】
1976 鳥取県生まれ
2000 京都市立芸術大学美術学部油画卒業
2003 京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻油画修了
【主な出展】
2000 卒業制作展市長賞「ネガハクバトオモヒツヅケル娘」
2001 個展「白いお祝い」(ギャラリー西利 / 京都)
2002 京展
美浜展
グループ展「vector12」(海岸通りギャラリーCASO / 大阪)
2003 個展「イタイのイタイのトンデイケ」(アートスペース虹 / 京都)
グループ展「ART CAMP in CASO」(海岸通りギャラリーCASO / 大阪)
企画展「4Rooms -4つの同時代的感性」(鳥取県立博物館)
2004 企画展「4Rooms -4つの同時代的感性」(鳥取県立博物館)
グループ展「under trial」(海岸通りギャラリーCASO / 大阪)
2005 個展「イザナミ」(gallery neutron / 京都)
グループ展「芸術家の線」(石田大成社ホール / 京都)
グループ展「錦市場でフィレンツェ・トスカーナを捜そうvol.2」(京都)
「市場」(mori yu gallery / 京都)
2006 個展「ミゾレ」(gallery TWIN SPACE / 大阪)
グループ展「夏のうちわ展」(gallery neutron、文椿ビルヂング・ギャラリー / 京都)
グループ展「concrete2006」(同時代ギャラリー / 京都)
個展「スナニナミダ」(gallery neutron / 京都)
2007 グループ展「ときめき☆バトー」(大阪アーツアポリア・ぴあビル / 大阪)
グループ展「concrete2007」(海岸通りギャラリーCASO / 大阪)
2008 個展「スナノオンナ」(gallery neutron / 京都)
グループ展「「concrete2008」(gallery Den / 大阪)
普段は地味にトレーニングをして、日本アルプスなどの3000メーター級の高山に登るようになった。高山や山頂ではきれいな景色がたくさん見ることが出来 る。スケッチしないの?と絵描きはきれいなモノを見れば絵を描くのだろうと思い込んでいる知人は、期待を込めて聞いてくるが、私は山でスケッチはしない。 写真も周りの人ほどとらない。
私は、山に出かけ、きれいな景色を見ることを登山をする第一の醍醐味としていない。山に登ると景色の寒々しさに目を奪われる。荒涼としている景色が心をざ わつかせて穏やかでない。つかみどころのない不安定な空気感を大事に記憶したいのでスケッチや写真を自然と避けてしまっている。
記憶の断片を不確かなままで再構築していきたい思いで、砂や鏡をモチーフに選んできた。
本当の確かな像を砂や鏡は作れない。
「ハンカチーフ」
物にあまり執着のないわたしは子どもの時から大切にしているものなどほとんどない。
唯一ずっと持っているモノは、小学校の入学の時、母が買ってくれたキティちゃんのハンカチだけだ。
初めての遠足に持って行った。
砂にまみれたハンカチで顔をふく。
ジャリジャリしてイタイ。
枝にぶらさがったハンカチが手を振っているようにも見える。
枝にぶら下がったハンカチは汗も涙もぬぐってくれない。