ニュートロン東京 年末特別企画 展 「星に願いを」
2009年12月9日(水)~30日(水) [ 会期終了 ]
ギャラリーニュートロン代表 石橋 圭吾
これは展覧会の導入となるステートメント、というか詩です。恥ずかしながら石橋が書きました。
しかしここで問題とするのはこの詩の出来・不出来ではなく、「星に願う」というロマンチックかつ純粋な行為が最近では様々な形のイベントや商品に置き換わ り、人間の持つ根源的な祈りの気持ちが失われつつあるのではないかと思う事です。私達はクリスマスという舶来の行事はもちろん、様々な年中行事をほとんど 疑うことなく執り行いはしますが、その本質よりも形式にとらわれてしまい、「一通り済ます」ことを目的としてしまうこともしばしばです。
現代人は古来からの形骸だけを引き継いで満足しているのでしょうか。それとも、祈りや捧げるという行為を何かに託して、簡便に・効率よく行っているので しょうか。洋の東西を別にすることなく、この季節ならではの出来事や気ぜわしさ、そして少なからず揺れ動く心とは、いったい何に由来することなのでしょう か。
この展覧会では、作家には作品に自分の願望や他人を思う気持ちを託し、祈りを捧げるという行為を改めて抽出し直し、独自の解釈で作品へと塗り込めて頂きた いと思います。モチーフとして星(★)を登場させるもよし、クリスマス等既存のイベントにまつわるものを使うもよし、解釈も方向性も様々でありながらも、 決して人間を卑下するのではなく、心から祈る(願う)ということの大切さ・純粋さを感じられる様な展覧会になれば成功と感じております。
心の片隅に冬の星空を思い描きながら・・・☆