「 The world turns over 」 中比良真子 (平面)
2012年4月4日 (水) ~ 22日 (日) [ 会期中 4月9日, 16日 月曜閉廊 ]
作品ステートメント / 展示概要
今回の個展は、2008年より描き始めたシリーズ「The world turns over」のおよそ四年ぶりの新作の展示です。 ※1
「The world turns over」は水に映る景色と実在の景色を対照的に描くことで、見えていなかったもの・移りゆく姿を喚起させることがテーマになっています。
私たちを取り巻く世界はいつも平凡で移ろいやすく、ともすれば見失いがちなもので溢れていますが、ほんの少し視点を変えただけで、景色が鮮やかに輝く瞬間がある...
それを伝えることがこの作品の役割でもありました。
しかしながら 2011年の3.11という大きな悲しい災害を経て、水がただ優しく美しい存在ではないということが 私たちの脳裏に刻まれたことは事実です。
それでもなお、私たちの生活は水と寄りそって生きて行くことを余儀なくされ、 水の持つ優しさや美しさも変わることのない一面なのだと思います。
自然と生きて行くということは、ただ当たり前に側に在るのではなく、お互いに緊張感を持ちつつ共存して行くということ。
これは何に対しても言えることかもしれません。
だからこそ美しい一瞬に出会える喜びが、この世界にはあるのだと信じています。
中比良 真子 |
※1 「The world turns over」新作展は今年の1月にcafe dining “near” gallery にて先行開催され、今回はその作品にさらに新作を追加しての発表となります。