2010 Exhibition Gallery Schedule
2010年ニュートロン東京ギャラリー展示スケジュール
2010年1月9日(土)~1月31日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 cosmic 」 高橋 良 (平面)
日本古来の様式美を現代的に解釈した水墨画から、やがてハンガリーへの留学を機に西洋の死生観を深く作品世界へと取り入れ、進化し続ける気鋭の 絵師・高橋良。静謐で混沌とした画面に潜む確かな描画力と卓越したセンスで、深い思考の世界へと潜り込む。
初挑戦となる東京の大規模な個展で見せるのは、意外にも水中の風景。空間全体に広がる穏やかな水の流れと魚群、そして岩。果たしてそこに見えるのは・・・?
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「 屋根裏の小さな聖堂 」 いちかわ ともこ (平面/立体)
自作絵本「民族アパート」「おおきなサンタ」に続き、2009年は京都での久しぶりの個展に併せて「箱の中の記憶」を制作。老若男女幅広い支持を得るとともに、原画作品世界の広がりも高い評価を獲得している。
初の東京での個展では、会場に存在するロフト空間を「屋根裏」に見立て、静謐で豊穣な絵画作品と、温かみのある手ざわりで点在する小さな立体作品との組み合わせにより、広がるのある詩的世界を現出させる。宗教や人種にとらわれない、おおらかで幸福な世界観を今こそ伝えたい。
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2010年2月3日(水)~2月21日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 ゆめか、うつつか、まぼろしか 」 酒井 龍一 (平面)
佐賀県出身の日本画の気鋭作家がニュートロン初登場。
既に東京方面に進出し始めて高い評価を得ている注目の存在が、新作をメインに構成する意欲的な発表となる。不確かさと曖昧さが充満する現代生活において、喜びや新しい発見を含む機微を見逃さず、叙情的に、丹念に描く画面には切ない輝きが星空のごとく散りばめられている。真っすぐに進む道の先に見える光景は、作家の目に美しく飛び込んでくるであろう。
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「 curious garden - 不思議な庭 - 」 柴田 芳作 (彫刻)
若い女性が仏像に惹かれる昨今。人間の手により 象られ、魂を込められる像は時代の中で何を期待されるのか。一方では無垢な子供に潜む可能性と創造性を信じ、現代美術における仏師のように制作を展開する柴田。FRPのつるっとした無機質な表面は、私達の苦悩や喜びを知ってか知らずか、無表情に佇みながらも、身体や脳みそから広がるイメージの光景は、静かなる庭のように景色を結ぶ。
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2010年2月24日(水)~3月14日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 すべてになるそのまえに 」 大槻 香奈 (平面)
セーラー服を着た女子高生という永遠のモチーフは、世間に媚びるための姿としてではなく、自らの少女時代・少女性を忘れずに戦いを挑むための戦闘服として、毅然と描かれる。イラストレーション、ポップカルチャーを経て更に先へ進むために産み落とすビジュアルワークは、この時代に鮮烈な印象と強いメッセージを投げかけることだろう。退路を経った女子高生の目には確かな輝きと意志が存在する。
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「 彼方の庭 」 塩賀 史子 (平面)
昨年4月の個展でその描画力が絶賛された塩賀史子が、早くも二度目の登場となる。
今回は明るい陽光の差し込む三階の展示室で、自身のテーマとする光と影の印象にによる新作を携え、この世のものとは思えない一瞬の生命の輝きに満ちた世界を現出させる。しかしそれもまた私達の住むこの世界の一端であり、二度と同じものは訪れないのだが・・・。絵画の歴史を踏襲して現代にこそ蘇る求道者の描く深遠なる光景を見よ。
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2010年3月17日(水)~4月4日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 果たすことの連続 」 森 太三(彫刻)
関西では既に相当のキャリアと実績を誇る現代彫刻の気鋭作家が、満を持して東京に初登場。
扱う素材はどれも軽薄な消費物だったとしても、作家が丁寧に一つ一つ手を加え紡ぎだす光景は、物質という概念を超えた想像の世界に広大な山脈や豊かな自然を創りだす。軽量粘土を用いた代表的な作品展開から、初めて発表するドローイングによる平面的な展開まで、まさに森太三の魅力がぎっしり詰まった、驚きの連続となるだろう。
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「 瓜 生 祐 子 展 」 (平面)
日常生活の中に、気づけばそこかしこに見えている素敵な風景や幸福な一瞬。それは遠く見知らぬ土地に行かなくても、私達のすぐ身近なところに見出される奇跡の光景。美味しい食べ物が盛りつけられたお皿の上にも、実は広大なランドスケープが広がって、スプーンやフォークで削り取られた地点には新たな断層が現れる…。繊細な技術と感性で注目が高まる新鋭が、初めての東京展に挑む。
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2010年4月7日(水)~4月25日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 Sleep Walking 」 ヤマガミユキヒロ(平面/インスタレーション)
現代都市の印象を、絵画の技法と写真の視点で様々な制作スタイルに表して来た気鋭の作家が、制作を始めて10年を経て、いよいよ東京での初個展に挑む。既に高い評価を獲得している代表シリーズ「キャンバスプロジェクション」の新作はもちろん、映像を軸にした光のサンプリングインスタレーションや、ドローイング、写真エディションも並ぶ構成は彼ならではの多彩な表現手法と時代を見据える確かな視野を物語るだろう。
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「 piercing liquid 」 廣瀬 育子(写真)
実に7年ぶりの個展となる廣瀬育子の真四角の画面には、真っすぐに見据える先のパースペクティブが、まるでこの日本のどこかを忠実に再現するように、丁寧に優しく紡がれる。人物、風景、建築、それら要素全てを包括するスクエアのスタイルは成熟を迎え、新しくガラスを用いた作品シリーズからは廣瀬の写真世界の神髄が浮かび上がるだろう。
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2010年4月28日(水)~5月16日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon + 3F mini gallery 】 |
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「 ゴールデンウィーク特別企画展 『 富 士 山 展 』 」
大型連休、neutron tokyoに現代美術版「富士山」が登場する!しかもたくさん!古来から日本美術の重要なモチーフとして描かれ続けてきた富士に、気鋭現代美術作家が様々な技法とアイデアで挑む。 その視点はバーチャルからリアルまで、現代の多様性を映し出し、意外性に富んだものになるだろう。歴代VOCA受賞作家・三瀬夏之介と山本太郎をゲストに招 き、映像からインスタレーション、壁画まで幅広く展示構成。
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2010年5月19日(水)~6月6日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 雲下の素描 」 忠田 愛(平面)
生まれ出て来たばかりのような、それでいて化石のように風化する過程のような。
忠田愛の絵画には確実な物質感と時間の経過が存在しつつ、一方では絵画の幻想を保持しながら、まるでモチーフや光景までもが風とともに立ち消えるかのように朧な像を結ぶ。有機素材と絵画の枠を超えた技法を駆使しつつ、根源的な絵画表現を追究する若手の期待の星が、新旧代表作を揃えて待望の東京初個展に挑む!
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「 土と水の形 」 谷口 晋也(陶)
清水焼きを代表とする京焼きの中から着実な技術と先鋭的なアイデアで注目される気鋭の作家が、東京初個展。定評のある洗練されたフォルムの美しさと独創的な造形美を、今回は「水琴窟」というユニークなテーマでいかんなく発揮。一方では土着的・民芸的な「土瓶」のバリエーションにも挑み、充実の品揃えを用意する。どちらも焼き物であり、生活に身近に存在出来るものとして提案される。現代版・水琴窟の奏でる音色が染み入る空間で、どうぞごゆっくりお過ごし下さい・・・。
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2010年6月9日(水)~6月27日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 WAVE 」 大舩 真言 (平面)
4月の「アートフェア東京」で鑑賞者を唸らせた気鋭の作家が、自身の制作の中で代表的なシリーズ「WAVE」をタイトルに掲げ、昨年1月のneutron tokyoオープニング企画展以来の登場を新作とともに飾る。長い間地球の営みの中で生成された鉱物の、物質としての安定感と存在の確かさ。一方で私達人間の暮らす日常の移ろいの不確かさと自然現象は、作品の存在する場所においても予測不能な振動を生じさせる。
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「 未踏の土地へ 」 大和 由佳 (平面/立体/インスタレーション)
昨年2月の大規模個展から充実の制作を続ける繊細なインスタレーション作家が、注目の新展開を発表。
「アートフェア東京」で見せた平面的作品を掘り下げつつ、新たな地平を探しての旅は続く。私達が立つ(まっすぐに存在する)地平を確かめる作業から生まれる、緩やかな緊張に満ちた空間表現と水平であることを証明するための水が蒸発した痕跡に見える物事の有り様。作家自身の存在証明とも言える切実な思いはいつしか、私達の存在を確かめる作業となる。
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2010年6月30日(水)~7月18日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 八面六臂 」 金 理有 (陶芸)
盛り上がる一方の若手陶芸家ムーブメントの中で、「へうげもの」「イケヤン☆」それぞれのキーマンとして、その実力及び話題性において注目を集める鬼才がスケールアップして登場!同時期に銀座INAXガレリア・セラミカでの個展を行いつつ、neutron tokyoでも渾身の新作を発表。時代の中でどこにも属さず際立って存在する力強さと、世の中へ向けてポジティブな怒りをこめて見つめる眼差し。
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「 letter 」 三尾 あすか (平面)
双子姉妹作家「三尾あすか・三尾あづち」の姉のあすかが、東京で自信初個展に挑む!自分の感情や思いの丈を星型のモチーフに託して色彩と情感豊かに表現してきたアクリルペイントから、近年は刺繍を用いての作品も併行して展開し、表現の幅を確実に広げつつある。布というゆらめく支持体の上に一本一本の糸を針で通す時、あすかの心のことばは綴られる。
現代女性の一人として、今に生きる作家として・・・大切な人へ届けたい、珠玉のメッセージ。
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2010年7月21日(水)~8月12日(木) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 つづきを見に 」 もりや ゆき (立体/インスタレーション)
かつて、ひらめくカーテンの向こうには光と暗がりの光景が交錯し、佇む視点は行き先を奥へと向けられず。
そして今、もりやゆきが提示するのはその「つづき」へと向かう姿勢であり、窓ではなく扉としてのインスタレーション。時代の中で傷つき、喜び、出会いと別れを繰り返すたびに前を見据えることへの勇気を失わないために、日常の機微から生まれる大胆かつ繊細な装置的設営から見えるのは、希望の光溢れる景色かそれとも・・・。
久しぶりの個展で開け放たれる心の扉をぜひ、くぐってみて下さい。
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「 a mimic 」 松井 沙都子 (平面)
時代の要求する服装や化粧を纏い、肉体を覆い隠すものまでも「自己」として認識されるとき、果たしてどこまでが自分でどこまでが外の世界と呼べるのだろうか。切迫した肉体(=存在)の違和感を、あえて平面作品の中で物事の表裏、天地、前後左右の関係を揺るがせることにより、境界線を切り刻んで再構築するユニークで象徴的な試み。
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2010年8月21日(土)~9月12日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 免疫という名の祭壇 」 金 未来 (平面)
仄暗い幽玄の闇から立ち上がる、美しくも毅然とした女性像は口を閉ざし、周囲を漂う蝶や海月、数多の暗がりの生き物達は生命力豊かに飛翔する。
「ハレ」の支配する現代の喧噪の中に突如として現れる「ケ」の静かな世界の存在を、私達は無視することは出来ないだろう。京都で先行公開した気鋭の新人が挑む全十章の大作シリーズの始まりを、いよいよ東京でも。
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「 mellow tone 」 足田メロウ (平面)
昨年までの「Planetica」シリーズに一区切りを打ち、メロウの描く世界は次第に人物像を浮かび上がらせるようになる。
京都で5月に開催し大好評を博した今シリーズ「mellow tone」では、彼の本来の持ち味である筆圧とスピードの中に、体内から湧き出るかのうようなイメージ(像)が次々と立ち上がる渾身のポートレート。
新作も追加して臨む東京での二度目の夏は、充実した発表となる事間違いなし。
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2010年9月15日(水)~10月3日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 inviolable 」 西川 茂 (平面)
視覚を埋め尽くす広大な土地。頭上に広がる無限の空。究極の緊張感を生み出す極小と巨大、そして人間の生身のスケールが入り交じり、画面には奇跡の地点が浮かび上がる。世界中の空を描くシリーズ『world』、球体である地球の空は繋がっていることを示す「terrestrial」といった新しい試みを携え、驚愕のペインティング・ワールドは二次元を遥か超えて私達の五感を揺さぶる!
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2010年10月6日(水)~10月24日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 束の間の私達 」 衣川 泰典 (平面)
日々のコラージュの蓄積と、そこから再構築するドローイング、それらの集積として平面作品を展開し、パノラマティックな横画面の大作と、細かな仕事が活きる小作などで評価の高い作家が二度目の東京個展に挑む。7月の中京大学Cスクエアでの林勇気との二人展、同じくneutron kyotoでの個展を経て、更に画面の奥行きは厚みを増し、現実と並行して存在する白昼夢のような光景はいつしか私達とも等距離に存在する。
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「 縁側ララバイ 」 入谷 葉子 (平面)
色鉛筆で埋め尽くされる空間は、かつて作家自身が育った懐かしい「お山の家」。
しかし描かれる時間軸は過去から現在の中でいくつもの地点を混在させ、記録と記憶を基に再現される。
版画の技法を通過して生まれる新たな塗り絵表現は、世代を超えて共有する場を普遍的に炙り出し、ノスタルジックかつ先鋭的な試みとして注目と共感を集め続ける!
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2010年10月27日(水)~11月14日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon 】 |
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「 MY WORLD VIEW 」 三尾 あづち (平面、立体、インスタレーション)
ご存知、「あすかとあづち」の双子姉妹が東京の秋のアート シーンを席巻する!
同時期に開催される表参道界隈の二つのイベント『ULTRA』 『青参道』 でも二人揃って作品を発表する他、neutron tokyoのメインギャラリーでは妹の「あづち」が縦横無尽な制作スタイルで大規模個展に挑む。現実の映し鏡としての創造世界は、あづちの心の中からデテクル楽しいキャラクター達によって演じられ、誰もが共感できる唯一無二のファンタジーランドを実現する。
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「 Select of Gambling 」 池田 孝友 (平面)
ゲルインクペンでの驚愕のドローイングで知られる作家が、近年自問自答する問題とは・・・
制作の過程に潜む想像を絶する根源的な大きな苦悩が導く、作家のコントロールを離れた地点に見える景色。それは無意識か、自然現象か、はたまた責任の放棄か!? 彼の実験的発表「今月の池田」で試されて来たアイデアがさらに拡大され、問題作となって提示される。あなたの目にはどこまでが作品として映りますか?
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2010年11月17日(水)~12月5日(日) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon + 3F mini gallery 】 |
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石井 春 / ポルトガル勲章 "Ordem do Merito" 受章記念展
ポルトガルの伝統的タイルアート「アズレージョ」の日本人第 一人者として、長く第一線で活躍してきた石井春。この度、ポルトガル大統領からその功績を讃えられ「"Ordem do Merito"勲章」を受章することが決まり、それを記念してneutron tokyoの全館を使っての一大新作 個展を開催。とどまることを知らない旺盛な創作意欲と、アズレージョをオ リジナルの表現へと進化させるアイデアと技術。
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2010年12月8日(水)~30日(木) [ 会期終了 ] |
【 1F main gallery + 2F salon+ 3F mini gallery 】 |
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冬の特別企画展 2010「Home, Sweet Home」
neutron tokyoでは、今年も年末にグループ展を開催します。タイトルの通り、テーマは「家」または「家族」。このギャラリーがもともと居住空間としての「家」であったことを活用し、極めて家庭的な雰囲気を演出しつつ、落ち着くけど何だか居心地の悪い様な、それでいて懐かしさや切なさで噎せ返るような、「家」という概念を体感的に楽しませたいと思っております。
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